大学病院の小児歯科にて研修し、千葉県内の大手小児歯科医院ではキッズ担当として「子どもの治療・予防」を行っておりました。
そのような今までの経験を活かして、お子さまはもちろんのこと、妊婦さんの時からのマイナス1歳からの予防歯科もご提案させていただいております。
当院の小児歯科の取り組み・治療方針
治療方針
虫歯治療もそうですが、治療にならないための「早くから介入させていただく予防歯科」を重要視しています。小さな時期から通院することによって、予防効果はもちろんのこと、歯科に対する恐怖心が無くなります。それにはまずお母様などご家族の方のご協力も大切となります。
たとえば洗濯物のたたみ方一つとっても、教えられるものではなく、小さな時から見て自然と習慣づいていくものだと思います。
それと一緒で、歯ブラシをしたり歯医者さんに通うという事も、お母さんの行為を見て、お子さんが自然と抵抗なく歯科医院に通えるような習慣が身につけば、早い段階から予防歯科に介入することが可能で、将来的にいつまでも健康的な口腔内を維持することができます。
そのようなホームドクターを理想として目指しております。
治療についても「無理やり」ではなく、何回か慣れるまで通っていただいて、抵抗なく治療を進められればと思っております。
お子さんに配慮したデザイナ―設計の院内
小さなお子様、お母様などにできるだけストレスを感じさせないようにと、設計デザイナーとドクターが徹底的に打ち合わせをして作った内装です。
小さなお子さんをお連れの方には、子どもたちが遊べるキッズスペースをご用意し、おもちゃや各種絵本などを取りそろえております。
さらに当院では通常の洗口コーナーの横に、お子さん専用の低い洗口コーナーを設けています。乳幼児をお連れの保護者の方は、オムツ台もご利用ください。
スマイルタッチ
アニメを見る事のできる専用のモニターを診療チェアに設置しています。メニューを見てドラえもん等の各種アニメの種類を選べるようになっています。クリーニング時など、子どもが退屈しないようにするための工夫です。
ガチャガチャやくじ引きでモチベーションアップ
頑張った子にはご褒美をあげてモチベーションを高くする動機付けもすごく大事です。ガチャガチャやくじ引き方式で景品を用意するなど工夫をしております。
「おもちゃでつるなんて…」と賛否両論あるかと思いますが、やはり小さな子どもにとって「そのために頑張ろう」とか「頑張ったからもらえる」というのは、とても大事だと当院では考えております。
これは今まで数多くのお子さんの治療を経験したからこそ分かったことであり、そこに行きつきました。それで治療を頑張って上手にできるのだったら、それは大事なキッカケ・方法の一つだと考えております。
その日に何か一つできればOK
どうしても泣く子・怖がってしまうお子さんについては、何か一つ出来たことを褒めてあげて帰れるようにしましょう。もし、その日に何もやらないで帰ってしまうと「泣けば何もしないで帰れるんだ」と子どもが感じてしまいます。
- 椅子に座れた
- 診療室に入れた
- お口の中のお水を吸えた
…等々、その日に何か一つできればそれでいいんです。
チームスタッフも小児歯科での経験者でドクター・スタッフともにお子さんの治療には慣れております。
もちろんお子さんとその歯医者の相性もあるかと思いますので、まずはお気軽にクリーニング等で当院を受診してみてください。
当院で行っている施術方法・ツール
痛くない注射「お子さんの麻酔について」
どうしてもお子さんに麻酔を使うときは、針の先が視覚に入らないように特に気を付けています。
針先をまげてなるべく視覚に入らないようにお口の中に運ぶようにします。真っ直ぐな針先の注射器を運ぶと、どうしても視覚に入りがちです。針先の角度を変えて見えないようにすることでなるべく恐怖心や緊張感を持たせないような工夫をしております。
これは小児歯科認定医や専門医レベルでは訓練される項目の一つです。針先が見えてしまうとあばれるようなお子さんもいるためです。
注射を打つ時は「爪で押すよ」といいます。「針がささるよ」とでは、子どもの想像の中で全くイメージが違ってきます。さまざまな工夫をすることで麻酔時の痛みも極力軽減し、治療をスムーズにすすめることも可能です。
フッ素(虫歯予防)
歯に塗布することでフッ素が歯にしみわたり歯の質を強くします。フッ素は虫歯に対する抵抗力をつけるので、虫歯予防にフッ素は欠かせません。
効果は永久ではないので3~4ヶ月に1度塗り直したり、歯の生え方に合わせて使用すると効果的です。定期的にドクターや歯科衛生士の指導を受けましょう。
シーラント(奥歯の溝の樹脂)
シーラントは生えて間もない奥歯の溝を白い樹脂で一時的に塞ぐことで、虫歯を予防する小児歯科の予防方法です。奥歯の溝は深くくぼんでいて、大変虫歯になりやすい部分です。
とくに生えてから間もないお子さんの乳歯・永久歯は、歯質も未熟で油断をするとすぐに虫歯になります。歯ブラシが十分に行き届かない奥歯の溝をシーラント材で埋めることにより、歯垢や食べかすが入り込まないようにし、奥歯の溝から虫歯が発生・進行することを予防します。
シーラントをしたからといって、虫歯にならないわけではありません。あくまでも奥歯の溝のみの処置だけであり、しっかり歯みがきをしなければ、歯と歯の間や、歯と歯ぐきの間から虫歯になってしまうことも。また、シーラントはフッ素と同様に永久的な効果がないため、定期的に歯科医院を受診し、シーラントの状態をチェックしてもらうことが大切です。
「乳歯が虫歯になってもよい」は大きな間違い!
「乳歯は永久歯と生え替わるから虫歯になってもいいわ」という考えは大きな間違いです。乳歯が存在し続けることの役割は…
- 食べ物を噛みくだくことで、胃や腸の負担を減らす
- 身体への食物を吸収しやすくし、成長発育を助ける
- 永久歯を正しい位置へ導く
- きちんとした発音を助ける
- 顔やあごの形を整える
- 噛む力を発達させる
…等々、健康な発育に役立っています。特に「かみ合わせ」が安定すると、歯からの刺激が脳へ伝わって、脳からの命令で口とあごの筋肉が協調して働き、このようなメカニズムで噛む力が発達していきます。
お子さんの将来的な健康のためにも、歯は乳歯の時から大切にしてあげてください。
コラム:「ジュースの砂糖の量」について
普段、私たちが購入して口にするジュースなどの飲料水の糖分の量をご存知ですか?1日の砂糖の摂取量の限度は、大人が30g、子どもが20gと言われています。
グラム数で言われてもピンとこないと思いますので、当院では一般的に売られている飲料水を目に見える白砂糖の量でディスプレイしております。
特に酸性値(PH値)の高い炭酸飲料やスポーツドリンクなどを過剰に摂取する方は、虫歯を促進する事例もあり、注意が必要です。また虫歯だけでなく、過剰な糖分摂取は健康にさまざまな弊害を及ぼす可能性もあります。
対策として、お水やお茶に代替えしたり、量を減らしたり、ジュースを口に含んだ後はお水を口に含んで飲むなどで虫歯のリスクを減らすことができます。